うつ病の自宅療養など

投稿日:2018年5月7日|カテゴリ:コラム

会社勤めされている方などが、環境の変化や過重労働など様々なストレスにさらされ、うつ状態に陥り来院される。とてもつらそうにしている。診察し病気について話し、就労継続がきつそうな場合、本人の同意のもと、診断書を書いてまず1か月休んでもらうことにします。

うつ病になる方は勤勉で真面目な方が多いので、休むことに抵抗がある場合もありますが、何とか説得してわかってもらえるようにしています。

休職中は、こちらでも細かく診察したいので1週ごとの診察になります。休んで治すのが仕事ですよ、と伝え、なかなか難しいようですが、仕事は一切頭から払拭してもらいます。激しい運動は避け、疲れない程度で好きなことをやっていいのです。きちんと服薬し、体を休めること。この2つが大切。寛解状態(服薬していても症状が消えている状態)を目標に薬の調整をしつつ経過を追います。寛解に近くなり、復職を視野に、公共の場に身を置いてもらう図書館練習や通勤訓練をやってもらうよう促します。リワークプログラムまで必要な場合(会社から求められている場合もあります)は、東京都で行われているものや、提携に近い形でやっていただいている民間のリワーク施設に紹介することがあります。

 復職前に薬を減らすことはせず、それなりのストレスがかかるであろう職場に戻ってからの適応と症状の安定をみてから、相談しながら減薬していきます。

 うつ病はお薬と休養で必ず治る病気ですから、患者のみなさんも病気を受け入れ、たまには割り切ってゆっくり休んでいただければと思います。